「僕は買い物をする時にも祈る」
そんな人にもう10年以上前に出会った。
わたしは驚愕した。「なんだこの人は」と。
それだけその時のわたしには祈りの習慣がなかった。
「神と共に歩むということを体現しているんだ、この人は」
感動したこともよく覚えている。
いま与えられたこの入院生活、わたしも祈りが習慣となってきた。
祈らないと本当に乗り越えられない毎日が与えられた、と言う方が正しいかもしれない。
多くが奪われたように感じてしまう瞬間もあるけれど、神はいつも多くを与えてくださっている。
朝の検温、回診、NST、スタッフの人とのやりとり。夫に会えるわずか30分の時間、息子のこと、ばーさんのこと、祈らされる様々なこと。
何一つ自力でできることなんてなくて、小さくて不十分な祈りだけど、神が必ず聞いてこたえてくださると信じて祈る。
祈りは呼吸であり、力だ。